[]呑気な声で

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朝はできるだけ、呑気そうな声がでるように、訓練している。



授業中は、ハキハキ。

指示はわかりやすく。

遠くまで響く声で。明るく。



でも、朝の時間は、できるだけ呑気そうな声で。



朝。

まだ何もはじまっていない時間。始業まで、まだ15分もある、という時間。

教室に入ると、たいがいの子は遊びに行っていて、ほとんどいません。



数人が、のんびりしたムードの中で、ゆっくりと机の中に教科書をしまったり、

たわいない話をしたり、くつろいでいます。





そこに、ハリキリムードのわたしが、



「おはようございます!!」



と入って行ってもいいんだけど、

できるだけ邪魔をしないように、呑気な声で、



「あ、〇〇くんだ・・・。おはよう〜」



と入ります。







3年生のとき、ずっと不登校だった〇〇くんが、学校へ来ています。



その〇〇くんが、しーずかに、ゆーくりと、



ランドセルから、いろいろと出しているのをみていると、



こういう声に、なっちゃうんだよね。









ハキハキと、いつでもNHKのうたのお姉さんみたいな声を出す気にはなれない。





のーんびりと、たんぽぽのわた毛を吹いているような子がいたら、



いっしょのテンポで、



こっちも、ゆーっくりと、



おっとりと、



したくなる。







たんぽぽ