叱らないと決めたら、教えることだらけ
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叱らない、ということは、これは大変なことだ、とだんだん分かってきた。
子どもたちが、次の動きややることについて、きちんと分かっていないといけないからである。
分かっていないと、すぐに叱られてしまう。(他の先生に)
そこで、前もって、十分に伝えておかなければならない。
全校の集会や、行事などでは、念には念を入れて、とくに分かりやすく、間違いが決して起こらないような工夫をしなければならない。
さもなければ、他の先生に、
「なんでできないの!」
と怒られてしまうからである。
わたしは先の先の予定までを十分に見通して、かなり詳細に子どもたちに伝えるように努力した。
そして、それは莫大な効果を示した。
予定が分かっていれば。
動きが見えていれば。
子どもたちは、ずいぶんとスムーズに動くのである。
そして、そのことで、
叱られることが無い!!!
これだけでも、子どもたちは十分に機嫌が良い。
朝の時間。
前もってあれこれと伝えていると、授業の時間が少し削られることがある。(これは本当になんとかしなければならないことなのだが)
それでも、学年の集会や、学校の行事で、今、前もって伝えておかなければ!と思うことを、すべての子が理解できるように、と心をくだいて伝えていると、
なんだか、学級がとても落ち着く。
それはそうだ。
気持ちがいいのだ。
だって、次にどうなるかって、見通しがスーッと、みえているんだもの・・・
この子たちが、他の先生に叱られないように、と必死になっていたら、
そのことでのご褒美は、予想以上の、すばらしいものになっていた。