[]素の人って、いいな。

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もう2学期も終わりそうだ、というので、学級で、お楽しみ会をやりたい、ということが出た。



じゃ、計画してごらん、というので、帰りの会でみんなガヤガヤやっている。



校庭で遊びたい、と言う子、教室で遊びたい、という子、みんなそれぞれ。



「せんせー、意見が真っ二つに割れました」



「まっぷたつ・・・、そりゃ、おもしろいッ!!



「面白がってないで、どうしたらいいですかー」



「どっちでもいい」



「えー」



「先生というより、みんながやりたいんでしょう?みんなで考えなよ」



「えー」







あれこれ、とやっている。







要するに、お楽しみ会ってのは、2学期の終わりに、たった一回しかできない、と思っている。



男子が口をとがらして、



「先生、ドッジボールが10人で、バスケが10人で、教室の中の室内レクが9人だって」



「女子はみんな、室内レクなんだよ、先生」



「よし、じゃんけんだ!!」



「えー、男子勝手に決めないでよ!」



「女子だって勝手に決めようとしてたじゃん!」







そこで、みんなを座らせて、話す。



「いいか、多数決はいかんぞ」



「なんでですか。今までずっと多数決だったけど」



「いや、一番野蛮な決め方だから、それはダメだ」




「多数決じゃなかったら、決めらんないよ」



「話すんだ。全員が話しているか?」



「えー」







また喧々囂々と男子と女子がやっている。



帰りの会の時間が、タイムアップ!

下校の音楽が鳴るぞ。







「先生、決められないけど、どうする?」



「よし、よくやった。みんな」



「えっ!!決まってないんですけど!!(全員)」







安倍総理に、こういう状況でどうするのが一番国益にかなっているのか、教えてもらいたい。









「これ男子、女子の言う室内レクは、あかんのか?」




「いやー、だって男子はほとんどみんな外がいいって言ってるし、女子だってMちゃんとかCちゃんとかは男子と同じで外でキックベースって言ってるんだから、クラスの半分以上は外希望なんだよ」



「いやいや、もう一度言うぞ。こりゃ、男子。女子の言う、室内レクは、あかんのか?」



「だって、教室半分に分けるのダメだって、先生言ったじゃん。全員でやらなきゃ意味ないって言ったから、一つに決めようとしてるんだし」



「いやいや、室内レクは、ぜったいにやらないのか?って」



「いやー、いいんだけど、時間がないから。みんなで校庭行って、キックベースしてまたすぐ帰ってくるの、移動だけでも時間かかるし」



「じゃ、ちがう日にやれば?」







(顔を見合わせる男子たち)





「え、いいんですか?」



「集中して算数やれば、あまった時間できるぞ!」






キャッホーィ!!





縄文時代19