[]忘年会のパーフェクトヒューマン

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年末の忘年会で。

先輩の先生がパーフェクトヒューマンをやったのが格好良かった。

サングラスをかけただけで、なんだかふだんにはない、渋い味が出て来て、気分がもりあがった。

思わず、みんなで歓声をあげたくなる。



ところで、このパーフェクトヒューマンの歌詞が、とてもいい。

徹底的に崇拝せよ、という命令口調の中に、そもそも人間には「崇拝」も「命令」もできっこないのだという【アホさかげん】をきちんと味付けしている。



出来っこないのにこだわり続けるという、われわれ人間の勘違いをパロディとして、からかっているわけで、この中田さんなり藤本さんなりの、お笑いのセンスがとてもいい、と思うのだ。



寂しい人、自分をつまらないと思う人、安心できない人、自分の価値にこだわろうとする人、勝者になることに大きな価値を置く人、えらくなりたいと思う人。今、人間のほとんどが、こうじゃないだろうか。



そういう我々のような人の心に、このパーフェクトヒューマンが、いかにも面白く響いてくる。



勝ち、負け、とは何か、何が自分に勝ち負けの感覚を持ち込んでいるのか、本心から勝ちたくてやっているのか、そうしなければ苦しいから勝たねばと思うのか。

その内情を知ったらみんなすぐにでも、このパーフェクトヒューマンを心の底から安堵しながら、踊れるのだと思う。



しかし、まだまだ、このダンスを心の底から踊り切れる人は少ないのだろうネ。



今はまだ、負けることの不安が、人類全体を苛んでいるのが現状で、それが、よく調教されているからか、どうも自分でも良く分からない。ただ、勝たねば、という気分だけがあるようだ。



『だれも否定しなくてもよく、だれも叱らなくてもよく、だれもとがめなくてもよい』



な〜んて、そんなことを本気で言う人は、非難されてしまう現状があるわけなんだし・・・。

(このブログにも、まだメールが届く。「叱らないでいいわけがないでしょう!」とネ)





しかし、本当は。

勝者も敗者もなく、権威も権力もなく、一切の不安も無く、だれもが各々のいたい場所にいるのが本当。





さて。

パーフェクトヒューマンを聞きながら、日の出を見に行こうっと。



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