[]運が良すぎる件

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病気らしい病気をせず、元気に毎日働けてあることに感謝をしている日々である。



このように元気になれたのは、玄関に飾ってある蛙の置物のおかげである。



蛙の置物がテレビの前に置いてあるときは、なんだか調子が悪かった。



しかし、その蛙を偶然にも玄関に置いたところ、怪我も無く、病気もしない。



事故に遭うことも、蜂に刺されることもなく、元気に働けている。



おまけに先日、近くのショッピングセンターの前で配っていた福引抽選券をよく見てみたら、10等のティッシュボックスをもらえることが分かった。



こんな幸運も、すべてこれはカエルの置物のおかげである。



ところが、嫁様はそれを信じない。



「そんな蛙の置物が、あなたの健康をどうこうと左右できるわけがないでしょう」



と言って、なんと3分もわたしを馬鹿にしたように笑い続けたのである。



わたしは憤怒の鬼と化し、その蛙の置物を前に、復讐を誓った。



蛙の置物は、わかったのかわからないのか、私の懇願にもまったく反応をしないが、なんだか目がぴかーと光った気がする。



そして次の日、嫁の口の中に、口内炎ができた。



これはすべて蛙様の仕組んだものである。



その証拠に、わたしが蛙様を見上げて、



「嫁の口内炎をもたらしたのは、カエル様ですか?」



と尋ねると、



なんとなく、雰囲気的に、わたしの感覚が伝えるところによれば、



目がまたふたたび、ぴかーと光ったような気がしたのである。















わたしは毎朝、蛙様を見るたびに、



「オンマカマカカエルサマ、オンゲコゲコカエルサマ、今日もまた良いことが起こりますように〜」



と祈るようになった。



蛙






ところが忙しくてついうっかりと、蛙様を意識するのを忘れる。



ついには完全に蛙の存在を忘れて3か月ほど過ぎた。



先日、ようやく蛙様に気がつき、よく見たらまったく生気が感じられず、ほこりで灰色になっている。



ここまでほっとくなよ!



しかしわたしはそのほこりだらけの蛙様をみて、直感したのである。



「おれが病気もせず、怪我もしないのは、この蛙のせいじゃあないな」



たぶん、今年まだ一度も風邪をひかないのは、きちんと手を洗ってよく食べて寝ているせいだろう。



それとも、もしかすると、蛙の置物ではなく、クジラのぬいぐるみのせいだろうか。



夏休みにクジラのぬいぐるみを買ったから。



きっと、鯨のぬいぐるみを、大切に扱っているせいにちがいない。



なんせ、まだ箱から出してもいないから、くじらのぬいぐるみはまったく汚れていない。



そのせいかもしれない。



箱から出して遊びまくって手あかでまみれていたら、きっと幸運は訪れなかっただろう。



わたしが健康な理由はどれか。



1)蛙の置物を玄関に置いたこと

2)手を洗い、良く食べて寝ていること

3)くじらのぬいぐるみを箱から出していないこと




どれだと思いますか?



もしかしたら、どれでもないかもしれない。



たぶん、どれでもないな・・・。ハハン。




蛙の置物