[]愛知県の教員としての私
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私が、愛知県の小学校教員となって嬉しいのは、
愛知県にはなかなか、美味いものが多いことだ。
私が子どもの頃、出し抜けに
「天むす」
というものが商品化された。
おむすびの中に、海老の天ぷらが入っていた。
おもしろいもので、瞬く間に市民権を得た。
その会社は初めはこじんまりとした商店だったが、売れに売れて今では有名な会社になった。
名古屋には美味いものがない、というのが、私の幼い頃の世の風潮であった。
タモリがバカにして、昼の番組で、これでもかとこき下ろしていた。
歩行者用の信号機からは、童謡が流れてくるし、語尾にはミャア、ミャアとつくし。
名古屋はアホっぽい。
それが、東京を中心とするマスコミのつくった、『電通的世論』であった。
そういった世論とは隔絶したところで、味噌カツを食い、寿がきやのラーメンを食い、味噌煮込みうどんを食べ、きしめんをすすって、心の中で
「あまり電通とかには受けてないけど、オレ的には、これでいいが」
と思って生きてきた。
おそらく、この尾張・三河の食文化は、他には理解されないままだろう、と思い定めて生きてきた。
ところが、つい最近、関東の友人と、五平餅と胡桃味噌、の話をしていて、
なんと、
今、名古屋は美味い
ということになってる、という話を聞いたのであります。
ビックリ!
尾張・三河の食文化が、じわじわ、来てるのか!?
電通も、心を改めたと見える。
そのうち、スタバはつぶれるよ。
コメダに代わる。
東京でも、「モーニング、まだ間に合うかな?」と会話するようになるぞ。
果ては、モーニングに天むすがついて、赤だしまで出るようになる。
コーヒー飲みにきたのに、赤だし飲んでるよ、と、
レジでお金を払いながら、自分に突っ込みを入れるようになる。
でも、そんな自分が好きなんだ。
私は、ナナちゃん人形で待ち合わせをすることに抵抗のない、生粋の愛知県人なのです。