[]秋の空を見て思うことは一人ひとり違う

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おなじ空を見ても、一人ひとり、思うことが違う。



「やっぱり、秋だねえ。さびしそうな気配になってきた」



さびしそうに感じている人は、なぜそう感じるのか。



「いやあ、きれいで気持ちのいい天気だねえ。山日和だよ」



山の大好きな人だ。



みんな、自分の心のフィルターで、空を見ている。







苦虫を噛み潰している顔をしたダンナさんをみて、



「あれ、いつもと表情ちがうな」



と思うだけの奥さんがいる。



しかし、別の人は、夫の表情を見て愕然として、



「怒ってるんだわ。きっと私の何かの態度が気に入らなかったに違いない」



と自分の至らなさを反省しはじめ、行動に出る。



機嫌をとろうとしたり、自分もちょっとむっとしてみたり、

あるいは

謝ってみたり、気を使ってみたり・・・。



なぜそのように受け取るのだろう。



ダンナさんは、さっきから、歯が痛くてたまらないだけなのだが。











事実を見ないで、「意見」してばかり。



「あなた、さっきの話のことで、わたしを責めているんでしょう」



それは、ただあなたの意見に過ぎない。

事実は、歯痛。


みんな、事実を見ようとしない。



意見だけを取り入れようとして、意見だけをもとに考えて、意見を言うことで生きていくのが本当だと勘違いしている。



しかしその意見は、ことごとく、自分のフィルターで、出来ているのだ。



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