[]人間の生きるリズムを忘れている政治

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地球がボーッと回る。

雲が、スーッと流れる。

で、地面から音がする。



ドッドッド。

稲の刈り取り。

コンバインの音かな。



地面に寝そべってみる。

ため息が、自然と出てくる。

あくびも出てくる。



そばにあった石を、意味もなく、ふといじっている。

いきなり、人間がいじるので、オケラが急いで石の陰にかくれる。

驚かしてごめん。



たぶん、人間の生きるリズムって、こんなの。

人間であることを忘れているのが、現代人。



大人はほとんど、「人間忘れ」。

だから、生きるのに必死で、疲れている。





・・・



修学旅行で子どもを国会議事堂に連れていくけど、なんだか、ネェ。

クラス会議よりもひどい国会に、なにを学べと?

教科書には、人々の暮らしをより良くするための話し合いにより、様々な仕組みを取り決め、進めていくのが「政治」だと書いてある。

強行採決で議事決定を読み上げる議長に、そうはさせまいと議事進行の紙を掴みにとびかかろうとする議員。この醜態、小学校でどうやって説明するのだ。

議長が紙をとられまいとして、くるりと後ろを向いてフェイントでかわし、引き続き読み上げているシーンをみて、



「終わってるな」



と思う小学校の教師、多いと思う。





「先生、なんで国会では、話し合いの最中に喧嘩モードなんですか?」

「相手が喧嘩モードなんで、仕方なく応じなければならんよ」(←与野党双方がお互いに同じことを言い合う構図)



喧嘩モードのインフレ。

これ、心理学でなんていうんだっけ。

相手が攻めてくるから、こっちから攻めざるを得ない、という考え。なんか専門用語があったな。

忘れたけど。





人間が政治をしているはずなのに、いちばん人間を忘れちゃいけない現場で、

人間でないものが蔓延ろうとしている。



「人の話を聞く」



ゆーーーーーーーーーたりとした気持ちで、政治はするものだ。

少なくとも、これからの小学生には、こう教えたい。

「あれが話し合いの見本だよ」


↓ ツノを出して、はにかむ幼虫。

キアゲハの幼虫つのあり