[]なぜ、あなたは廊下を走らないのか

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廊下を走ると、あぶない。

廊下を走らないようにしよう。

でも、やっぱり、たくさん走る人がいるな〜。



 ↓ ↓ ↓



よし、こうなったら。

罰則をつくろう!



走った子を、恐怖で怯えさせよう。



 ↓ ↓ ↓



で、罰を与える規則をつくり、縛り上げる・・・(実際には人の心まで縛るのは無理だけど)





しばらくして・・・



お、走らない子がいるな!

きっとあの子は、ぼくたちが

「罰則をつくったから、走らないのだろう!!」


・・・だって。



このことの、どこにどんなおかしさ、奇妙さが隠れているか。





ひとは、なぜ、結びつけるのだろう。



「この子は、罰則があるから、走らないのだ」、と思ってしまうのは、なぜなんだろう。



こんなふうに思いやすいのは、人の癖なんだろう、と思う。

思考の癖、いわゆる、思考(バカ)の壁だ。







交差点の事故を防ごうと、ある学者が、赤信号から青信号に切り替わる時間を変更した。ためしに、A路線側の赤時間を10秒増やす実験をしたところ、事故が減った、という結果が出た。



これは、「A路線側の赤時間を増やすと、事故が減ったのだ」というふうに、報告された。そこで専門機関がさらに検討を重ね、A路線側の赤の時間が10秒増やされた。



ところが、まだ事故が多発するようになってしまった。



今度はためしに、A路線側でなく、横断するB路線側の赤時間を10秒増やしてみたところ、なんと奇妙なことに、事故が減った、という結果が報告された。そこで専門機関がさらに検討を重ね、B路線側の赤時間が10秒増やされた。



ところが、まだ事故が多発するようになってしまった。



今度は試しに、元のA路線側の青の時間を10秒増やしてみたところ、なんと・・・・




と、まあ、こんなような、奇妙な思考のこと。







しかし実は、学校で子どもたちと話していると、こういう思考って、とても多い。



たとえば・・・



このボタンを押したら、出てくるんだよね!



 ↑ ↑ ↑ こんなような、話ね。









左手でじゃんけんすると、パーで勝つ確率が高くなるよ。



こういうと、あっと言う間に信用されてしまう。



ほんまかよ。







運動会で、赤組になった子たちに向かって、



「先生が赤組になって、負けたことないよ」



というだけで、妙に盛り上がる。(ウォーッ!じゃ、ぜったい今年も勝つじゃん!)



まじかよ。





ま、職員室の先生たちも、たいして変わらん。



「今度の遠足、雨降るよ。だってわたし、雨女だもん」  だって。



ほんまかよ・・・。



ガクアジサイ