[]歯医者さんの怒り

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歯医者に行ったら、女医さんがとても感じの良い人だった。



ていねいに診療内容を説明してくれる。



レントゲン写真を撮影する前には、事前にレントゲンをいつ撮ったか、心配そうに聞いてくれた。



「あまり連続して撮影したく、ないですものね」



近頃、内科やバリウム検査など、放射線関係で撮影したことはないか、と気を配って下さった。



こんなふうに丁寧に、心を尽くしてくださるのであれば、なんだかとても安心できる。



いろいろ説明を聞いた後、治療方針に納得して、すっかりこの女医さんに任せる気になった。









ところが。




そのあと、気が変わった。



女医さんが、カーテンの陰(かげ)で、看護師さんたちに、



「まだやってないの。ほら、早くしなさいよ!」



「確認してって言ったのに!」



「○○してないの?なにやってんの!まったく!」




というような感じで、話すのを聞いたのだ。



看護師さんたち、それを、どう聞いただろう。



もの凄い剣幕だったけど・・・。









そのお医者さんその人そのものが、どうこう、というわけではない。



だけど、今の、その雰囲気で、その頭の中身で、がんばっておられるのを見ていると、



ついさっきまで、親切に話をしてくれて、ていねいに接してくださった中身は、なんだったんだろう、と、不思議に思う。さっきの『親切の質』とは、いったい・・・。







お医者さん、『どこかでキレてしまう地雷』を抱えて、毎日奮闘しているのだとしたら・・・。



ひとは、なぜ、他を責めるのか・・・

いつまでも揺るぎない、心の底からの安心ってのは、ないのか・・・





がんばらなくてもいい!



なにかの責任を感じてるのかもしれないけど、



だれも、あなたを、お医者さんを、責める人、いない!!



だから、だいじょうぶ!!!



守ろうとしなくても、だいじょうぶ!!



周囲の看護師さんたちを責めなくても、だいじょうぶ!!!



あなたは、だれも攻めなくても、大丈夫!!!!


(最後の文句は、あべくんに対しても、言ってあげたい・・・)







夏の思い出


(水田と防風林)