[]Sくん!幸せになりなよ!

愛知県岡崎市の教員となり、1年生担任として、この1年間を無事に終えることができます。

岡崎市の保護者のみなさんにも、本当に感謝の念でいっぱいです。

この1年、本当に、ありがとうございました。



ところで、自分としても、ことしは、初めてのことが多かった。

得た感触を忘れないために記しておくと、



1年生は、まだまだ間に合う!



という感じがすることかな。



たとえば、鉛筆の持ち方を直そうとしたら、直せます。



ほら、「間に合う」感が、あるでしょう。



6歳だもの。

まだまだ、だいじょうぶ、という感覚を得られたことが、貴重でありました。





1年生の良いところは、



一番は、思い切り泣くことができる、ということでしょう。



1年生の教室で、思い切り泣いていても、ほかの子たちが、あまり変な目つきで、みません。

これが、高学年だったら、ちょっと感じがちがうと思うけど。

1年生なら、まだ仲間うちで、



泣いててもOK!



というのが、あるね。





ま、あるある。

泣きたい時もあるよね。




という、「いいよ」感が、教室中にもあることかな。





だから、いじけて拗ねて、



やだーーーーーーっ!




と泣いていても、大丈夫、というのが、イイ。





「○○くん、泣いているけど、いいよね。ま、わたしにだって、そんなふうなときが、あるもんね」



という雰囲気が、なんともほっこりしていて、イイ。





これ、泣いてはいかん、という空気があると、話がちがってくる。







わたしはまったく泣くことを奨励していたから、



「ああ〜、いいね」



と心の中でずっと思っていました。





「ちゃんと言えるようになったら、どうしたいのか言ってね。みんなで聞くからね」



と言って、授業を進めておりました。



わたしが困っていないのを見て、教室の子どもたち、みんな安心しておりましたね。



「あ、先生、ちっとも困ってないみたいだ」



ってね。









さて、この1年間の振り返り、その2。



子どもの発したセリフで面白かったのは、このブログでも過去にいろいろと取り上げてきたから、全部は書かないが、これまで書いていないやつの中から一番いいのを紹介しますと、



一番面白かったのは、





「○○くん!幸せになりなよ!」




というの。



これが第一位かな。








ある女の子。

Rちゃん、という子ですが、自分がいやなことされた被害者であるにも関わらず、話の流れで、加害者側のSくんが泣き出してしまったのを見て、今度はSくんのフォローに回ったのでした。



Sくんに向かって、



「そんなふうに、みんながいやなことをしていたら、いっしょに勉強ができなくなるよ。遊ぶ時にも、友達がいなくなるよ」



というふうに、クラスの仲間の、ちょいと大人びたKちゃんが、たしなめるのを聞いて、



Sくんが拗ねて、



「いやだ〜、いやだ〜、おれはいい〜、ぜったいに○○しない〜、みんなと勉強もしない〜、いっしょに遊ばない〜」



といって、泣き続けているときに発したものです。



まるでお母さんのように、ふんぜんと意を決して立ち上がった女の子。Rちゃん。



「もう!」



と大人のように咆えたかと思うと、



「ダメ!」



と、一喝。



その後、間髪を入れず、



「そんなんじゃ、幸せにならない!Sくん、幸せになりなよ!」



と。







これ、わたしも思わず、絶句してしまいましたね。



周囲の子どもたちは普通に、聞き入れていた気がします。





ワタシ、



Rちゃん、すごいこと言うなあって。



6歳って、すごいなあ、と思いました。







この1年間は特別だったかもしれません。

今後は、あまり1年生の先生をすることは少ないと思います。

まだ若手?という教育現場の雇用人員構成の特殊性から、今後はおそらく、高学年が中心となるでしょう。





振り返ると、いろんなことを、子どもたちから学びました。



貴重な1年間。

今日くらいは、振り返ってもいいでしょう。



さ、明日からは、次年度の準備だナ・・・。