[]【泣く子も黙る!昆虫クラブ】甘ったれた子どもの精神を鍛えなおす!その3

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ひとりぼっちにでも、虫さがしはできる。



怪我をして、動けなくなった時。

あなたがもし、散歩くらいならできる、というんだったら、虫さがしはできる。



友達がみんな、「忙しい、忙しい」と言って、会えないときでも、

あなたは一人で、虫さがしができる。



予備知識がなくても、虫探しはできる。



時間がないときも、5分間だけ、虫探しはできる。



どこかに出かけなくても、家のすぐ前でも、虫さがしはできる。



お金がなくても、虫さがしはできる。



雨がふっても、雪が降っても、虫さがしはできる。



二人いても、虫さがしはできる。



それが、五人になっても、十人に増えても、仲間みんなで、虫探しはできる。







夜明け前、しずかな池の縁に腰を掛けて、



あなたは、



ひっそりと、恋人同士で、虫さがしができる。





早朝でも、真昼間でも、夕方でも、夜遅くでも、いつでも虫探しはできる。



補虫網があっても、なくても、どちらでも、虫探しはできる。



カメラも図鑑も無くてもいい。



虫の名前なんて、知らなくていい。



自分で勝手に名前をつけてもいい。











3歳でも、虫は探せる。



おばちゃんでも、虫探しができるし、



老人になっても、虫は見つかる。







世界中のどこにいても、



人はだれでも、



虫探しができる。







虫は、



ロシアの湖にもいるし、モンゴルの砂漠にもいるし、



ピラミッドの見えるカイロの露店にもいる。



もちろん、オーストラリアやドイツの森の中にも、ブラジルのオレンジ園にもいる。





パプアニューギニアの、村人の暮らす家にも、昆虫はいる。









虫探しが究極にユニバーサルな、万人に開かれた趣味行為であることは、前にも述べた。









虫の名前は、だれもが、自分で、好き勝手につけるのがいい。



うちの息子は、ビロウドツリアブに、「ピノコのアブ」という名前をつけている。



昨日も、昆虫合宿で、黒と白の縞模様でできた、シャクトリムシを、



「ゼブラ・エダシャク」



と呼んでいた。



なぜなら、背中の色が、黒と白の交互、縞々の、シマウマ模様だったから。







こんなふうに、虫を、心のままに追いかけている人たちがいて、



なんだか、心にあった重いものが、すっかりとれて、ストレスまでどこかに行っちまう。



心が、透きとおって、風が吹きぬけていく。



心がからっぽになるって、なんて身軽なんだろう。



肩の荷をおろせば、心は自然に還ろうとする。









昆虫合宿、おすすめ、です。







風がふくと・・・